バブル崩壊後、土地の市場価格は下落し、あらゆる業種が倒産や閉店を余儀なくされ、経済は悪化していきました。
三十年以上にわたり、デフレ経済が続いてきました。
デフレ経済は、消費者にとっては、「物価も下がり、良いではないか。」という人も少なくありません。
一方で、企業にとっては激しい価格競争にさらされることになります。
物はほとんど売れなくなり、更に値段を下げているので、売れたとしても企業にとってほとんど利益になりません。
その企業に勤めるサラリーマンにとっても切実な問題です。
会社の利益が上がらなければ、社員の給料や賞与には還元されません。
税金は徐々に上昇しており、実質的にサラリーマンの手取り年収は下がっています。
会社に忠誠を尽くし、長年勤務したとしても、ゆとりある生活を営めず、老後に、明るい夢や希望を抱けません。
そんな中、政府は、老後資金を作るために国民に株式投資を推奨しています。うまく資産運用すれば、サラリーマンの月収以上の利益が実現できるとして、推奨しています。
現在、株式に投資できる国民はほとんどいませんし、利益を出しているのは、ほんの一握りの富裕層に限られます。
そのため、積み立てNISAや純金積み立てなど、月々の負担額が少なく、小額で出来る投資が非常に人気となっています。
デフレ経済、円高の影響からの物価安で、ある意味安定していた日本ですが、ここにきてロシアのウクライナ侵攻による原油高もあり、急激な物価高となっています。
円安が進み、日本株などの急落は、様々な意味で経済全体に悪影響を及ぼしています。
一方で、好景気のアメリカはと言うと、金利は上昇する一方であり、物価高でインフレーションが止まりません。長年、米国株を持ち続けていた人は、株価が高騰し天井がまだまだ見えない状況になっています。
手元に日本円のキャッシュがある、銀行預金にたくさんの日本円を預けているのであれば、今は、まさに米国株を検討するタイミングかも知れません。
先進国の中で、日本以外の国々は軒並みインフレが続いています。この先もまだまだ米国株は上昇していくことを予測する人も多々います。
日本の円が安くなっているということは、銀行預金が日々目減りしていることを意味します。運用資金があるならば、一時的に米国株を購入し、タイミングを見ながら、売却し目減りした日本円を補填することも検討してみてはいかがでしょうか?
デフレと円安、物価高が一気に押し寄せてきて経済状況は不安定ですが、資産保全の意味で、米国株やゴールドなどに分散投資し、不測の事態に備えておくことは、非常に重要であるといえるでしょう。日本円の今後は、まだ見通すことができません。
そのことだけはしっかり把握しておきましょう。